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アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男 (ネタバレなし)

※ネタバレは含めずに書いていますが、気になる方は読まずに映画館へどうぞ。



フレデリック・フォーサイスの作品が好きだ。
息をもつかせずそれでいて緻密、そして多くの作品が近代史上の事件とリンクして事実かのように描かれているストーリーがいい。

最近、そのフォーサイスの著作「オデッサ・ファイル」を何年かぶりに再読した。
その中で主人公は第二次世界大戦後も犯罪者でありながらドイツ以外の国で優雅に暮らすナチス幹部を追い詰める。その中で、戦前と変わらず政治などの公職で権力をふるう亡霊ともいえるナチス関係者による数々の抵抗に屈せず、職責を果たそうとしている検事のバウワーにも接触していた。
その検事が主人公のこの映画をぜひとも観たくなった。

全体的に暗い色調なのは、当時の状況を再現しようとしたためか、監督の好みなのかはわからない。
スパイ映画と違いそれほどのスリルはないが、有能な検事が執念を燃やし生涯を費やしたナチス幹部に迫る様子はとても見ごたえがあった。

公式サイトはこちら。

eichmann-vs-bauer.com