ほんのひとさじ

ゆるゆる過ごす日々と投資の記録

不倫について

不倫の騒ぎがひと段落したところにまた騒動が起きた。

またぞろ正義をかざす評論家が湧いて出ていた。そう思うのなら自分がその通り生きれば良いだけなのにと思う。他人は変えられないのだ。
 
不倫の子の胸の内
 
そんな中で上記の記事(エッセイ)を読んだ。
そういうことなのだ。
「あってはいけないこと」と定義しようが結婚をしない男女の間にも子が生まれそして育つこともある。その片方が別の相手と結婚していても。
 
祖父の家におそらく不倫の末に生を受けた人が住んでいた。母屋よりも低く、離れの物置のような部屋で。
祖父は職人でそのお兄さんを助手に仕事をしていた。祖母は以前から住み込みの人の世話をしていた。(4人きょうだいの母によると、祖母は最大で10人分のお弁当を作っていたそうだ)
祖父を「おやじさん」と呼び、祖母を「おかみさん」と呼んでいた。
 
その人は読み書きはある程度できたようだが、自ら進んで読み書きすることはほとんどなく、境遇のせいかひとと話すことがとても苦手のようだった。また自己管理ができず、お金の管理や日に吸うタバコなどは祖母が全て管理していたようだ。食べるのは一気に食べ、お茶も一気に飲んでいた。
正確なことは当時私はまだ子どもで何も知らされていなかったが、やや潔癖なところのある母があまりその人を良く思っていないように見えたこと、叔母が「○○くんは自分でこうしたくてこうなったわけではない」と言っていたことなどから、今考えるとそのお兄さんのお母さんは不倫していたのだと思う。手をつけられたのかもしれないけれど。お母さんは早くに亡くなったそうだ。
 
祖父が職人の仕事を辞め、祖父も祖母も高齢になって、そのお兄さんは同じような境遇の人が集団生活を送るところへ引越して行った。とても嫌がったようだけれど、諦めたのかもしれない。数ヶ月に一度、祖父や祖母に会うときはとても嬉しそうにしていると聞いた。電車にほとんど乗らない祖父母のかわりに、母や叔母が駅まで迎えに行き、祖父母の家に送り、また帰るときに駅まで送っていった。
 
今もあることなのかもしれないが、当時は同じように生を受けた人が少なからずいたらしい。
法律上、不法行為ではあるが、子に罪は及ばない。彼ら彼女らに均等に機会を与えない理由はどこにもない。
この世に生まれてきたすべての子どもたちに健やかに成長できる機会を提供できる社会になりますようにと願う。